家事らく
リフォームコンテスト
2023

有限会社松田住宅機器様の事業内容や特徴を教えてください

有限会社松田住宅機器（ステキテラス）は、1970年に松田商店として創業し、ガス器具の修理・取り替えを請け負っていました。現在は、戸建てやマンションの小さな修理から水廻りのリフォーム、間取りを大幅に変えるリノベーションまで、お客様の住まいづくりを幅広くお手伝いさせていただいています。

リフォームは、施工会社とお客様との相性が重要です。そこで、お客様ご自身に当社との親和性をじっくり吟味していただくことを大切にしているため、こちらから積極的な営業はしません。そのような形で当社とつながっていただくので、お客様と長いお付き合いになることが圧倒的に多く、なかには、3世代にわたってご依頼くださっているお客様、ご友人へご紹介してくださるお客様もいらっしゃるほどです。

お打ち合わせもお客様を急かすことなく、じっくり時間をかけるとうかがいました

お打ち合わせに時間をかけるのも当社の特徴です。お客様とのファーストコンタクトから着工まで1年というのも珍しくありません。それくらい綿密に話し合うので、クレームが少ないのも自慢です。

リフォームは、今の暮らしの延長線上にあるものなので、現在、どのようなライフスタイルなのかを知ることが大切です。細かくお話をうかがう必要があるため、お打ち合わせ期間が長くなります。そして、お聞きした内容をもとに、使いやすいお住まいにするのはもちろん、家具や照明、カーテン、さらには防犯や省エネまでトータルでご提案します。ご希望があれば、ご提案した家具や照明などの手配も行ないます。

プランをご提案する際、安心感を持っていただくため、どのような工夫をされていますか？

お住まいがどう変わるのかをわかりやすくお伝えしたいと、パースを添えてご提案します。特に、愛着ある家具をリフォーム後もご使用される場合は、家具の風合いと新しい内装のマッチングをご確認いただくためにも、「手描きパース」をお渡ししています。手描きパースの良さは、お客様が「大切にされているもの」を描き込めるところです。

たとえば、お客様宅へ現場調査にうかがったとき、リビングのもっとも目につくところに、素敵な絵皿が5枚、飾られていました。あまりにも印象的だったので、手描きパースの中に描き込んだんです。すると、その絵皿はご夫婦がご結婚された年と、ご家族4人それぞれの誕生年が刻まれた、とても思い出深いものとのこと。パースをご覧になった瞬間、奥様が非常に感動されて、当社でのリフォームを決めてくださいました。

また、工事のリスクとその解決方法も含めた費用や工期なども正直にお伝えします。
当社でのリフォームは、お客様が住みながらの工事になることが多いので、その間は業者が出入りすること、慣れない環境と不便な生活で疲労されるかもしれないことなどです。そこで、大幅なレイアウト変更がなければ、今回はLDKを工事し、一度休憩されて、それから水廻り、寝室などと工事を分けませんかとご提案します。

お客様の精神的ご負担が少しでも軽減できるよう、細心の配慮をしながら伴走していきます。

受賞作品「夫婦で楽しむ大人のラグジュアリーなバスタイム」についてお聞かせください

お客様は現在、関東地方にお住まいで、福岡県宗像市にあるご実家の浴室と洗面所をリフォームしたいというご相談でした。

ご実家には、お母様が暮らしており、冬になると浴室と洗面所がとても寒くなるのが気がかりだったとのこと。いずれご夫婦そろってご実家へ戻ることも考えていらっしゃったため、快適な空間にしようとリフォームを決断されたそうです。そこで、地元のリフォーム会社を探したところ、タカラスタンダード・パートナーショップのサイトより当社を知っていただき、ご依頼という運びになりました。

現場調査やお打ち合わせのため、こちらまで足を運んでいただき、お客様のご要望をうかがいました。築100年以上の古民家だったこともあり、工夫が必要なものもありましたが、1週間というお客様の滞在期間中に何度も話し合いを重ね、そのやり取りから当社をとても信頼してくださいました。

築100年以上の古民家をリフォームする上で、どのような課題がありましたか？

浴室をリフォームするにあたって、まずシステムバスが入るかという課題がありました。当初は1.25坪のシステムバスをご希望されていましたが、それを入れると洗面所のご要望にお応えできなくなる恐れがあったんです。そこで、1坪のシステムバスをおすすめしました。

次に、システムバスを入れるには、浴室の天井を壊す必要がありました。念のため、着工前に一部を解体して天井裏を確認すると、浴室の低い位置に大きな梁があることがわかり、それをかわしてシステムバスを入れると、浴室と洗面所のフロアレベルが合わず、段差ができてしまうのです。これはもうどうすることもできませんでした。
そこで、あえて段差にモノトーンのモザイクタイルをあしらい、空間のワンポイントにしました。これにより目につきやすくなり危険を回避でき、何よりもふと目に入ったときにワクワク感を味わうことができます。

ほかにも、寒さ対策として浴室にあった大きな窓や勝手口も撤去し、洗面台・洗濯機・浴室の動線がスムーズになるようレイアウトも変更しました。

お客様には、どこにモザイクタイルが入るかイラストを添付してLINEで送るなど、遠方でも安心していただけるよう、さまざまな手段を使ってコミュニケーションを図りました。そのたびに、「御社の判断に従います。仕上がりを楽しみにしています！」と言ってくださり、改めて全幅の信頼を寄せていただいていると嬉しくなりました。

リフォーム後のお客様の反応はいかがでしたか？

黒を基調としたカッコイイ感じをご希望されていた一方で、黒は雰囲気が暗くなるのではと心配されていましたので、アクセントカラーとして、洗面所の天井などに黒を取り入れました。抜け感のあるおしゃれな空間になったと、デザイン面もご満足いただけました。

無駄な空間がなく、以前よりもかなり開放感がある仕上がりに、お客様も予想以上だったようで、こちらが驚くほどびっくりされていました。当初のお悩みだった寒さも解決し、ご帰省の際は快適なバスタイムを楽しまれているそうです。
ゆくゆくはご実家に戻るご予定とのことなので、もっと快適にしたいと、今回の工事が終わった4か月後に新たなリフォームのご依頼もいただけました。

御社が考える「良いリフォーム」とは何ですか？

同じような広さや間取りであっても、住む人のライフスタイルや習慣、嗜好性によって暮らし方が異なってきます。たとえば、心地よいキッチンと一言にいっても、ずらりと調味料を並べたい方、すべて隠したい方などそれぞれ。ほかにも、お弁当を作る、お菓子を作るなどでも、使いやすいキッチンは違ってきます。

当社では、お客様一人ひとりの住まいに対するストーリーをしっかりうかがい、「住む人」と「住む空間」と「少し先の未来」にとってベストなご提案を大切にしています。それが「良いリフォーム」だと考えています。